前田壮一の行動経済学入門

経済学と心理学の中間に位置すると言われる行動経済学について私前田壮一がしっかりと学んでいきたいと思います。

参照点

私たちが損得を感じるときの基準となる点のことを参照点といい、人は、この参照点からどのくらいプラスに離れているか、マイナスに離れているかによって、損得を判断しています。


例えば、給与が1万円上がるとしたら、それは嬉しいことですよね。
しかしながら、今ここには参照点がありません。
ここで参照点として、これまで月給30万円だったとしましょう。


そうすると、1万円上がって、31万円になるわけですから、これを嬉しく思わない人はいないでしょう。
しかし、事前に給与が上がることが噂になっており「1人2万円上がるらしい」と聞いていたらどうでしょう?


この噂によって、あなたの参照点は32万円となります。
しかしながら、実際に上がったのは1万円だけで、31万円の月給となりました。
本来、給与はアップしているわけですから、嬉しいはずなのですが、参照点が32万円だったわけですから、嬉しいというよりも、がっかりしませんか?


1万円も給与が上がったのにがっかりしてしまうなんて、理不尽ですよね

価値関数

参照点からの利得と損失を関数として描いた満足度があり、これを価値関数といいます。
この価値関数をグラフで表すと、以下のようになります。


参照点からみて、利得・損失の絶対値が大きくなっていくと、その変化に対して価値の変化が小さくなっていくというもので、具体的には、差は10万円であったとしても、100万円と110万円の差よりも、0円と10万円の差のほうが主観的には大きく感じるということを意味しています。