前田壮一の行動経済学入門

経済学と心理学の中間に位置すると言われる行動経済学について私前田壮一がしっかりと学んでいきたいと思います。

行動経済学の創始者

行動経済学の創始者は、ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーと言われています。

1602夜『人工知能』ジェイムズ・バラット|松岡正剛の千夜千冊より

もともと心理学者であった2人が1970年代から多くの論文を共同で発表し、1979年、経済学で有名な雑誌「エコノメトリカ」で「プロスペクト理論」を発表し、それまで経済学で受け入れられていた「期待効用理論」が成立しないことを実験で示しました。
そして翌年、リチャード・セイラーが「心の会計」が発表し、この2つの論文をもって行動経済学の始まりとすることが多いのだそうです。


そして2002年には、ダニエル・カーネマンがノーベル経済学賞を受賞し、これをきっかけに行動経済学が勢いづいてきたのだそうです。


もう一人のエイモス・トヴェルスキーは、ノーベル経済学賞を受賞できなかったのか???なんて思われるかもしれませんが、残念ながらエイモス・トヴェルスキーは2002年以前に亡くなってしまっており、生きていれば確実に受賞していたであろうと言われています。


ちなみに私、前田壮一が行動経済学に興味を持ったのは、イスラエル系アメリカ人で心理学と行動経済学の教授のダン・アリエリーの「不合理だからうまくいく」を読んだことがキッカケで、彼がTedやyou tubeで動画をアップしているので、それが理解できるように英語も勉強したいと思うくらいです。

個人的に「経済学」はどうしても人間味がなく、学術的すぎて納得出来ないことが多かったのですが、行動経済学はあまりに人間的で、かつ頭がいい人間でなくても理解できることが多いので、すんなりと身に入ってきます。


色々なことに興味を持つわりに、なかなか持続しない自分が、ここまでのめり込むようになるなんて思ってもみませんでした。

ハーディング効果

人間は常に合理的な行動を取るとは限らず、時として非合理的な行動も取ってしまうというのが行動経済学の考え方で、その行動経済学の一つの考え方の中に「ハーディング効果」というものがあります。

ハーディング効果

簡単にいうと「ハーディング効果」というのは、他の人と同じ行動を取りたいという心理のことで、事象に対して「合理的な行動を取る」ということよりも、むしろ「周りの人と同じ」行動を選択し、安心感を得たいという気持ちが強く出てしまうことです。
いわゆる「多数は正義だ」のようなもので、右に倣えの教育を受けてきた日本人には心にしみるほどわかりやすい行動パターンです。

まぁ、誰しも集団から外れたくないという心理は持っていますよね。


身近なところでは「信号待ち」で、赤信号なので青に変わるまで待っているのですが、誰か1人が赤信号なのにわたってしまい、それをみた人が次々と信号を無視してわたっていると、ついついその波に飲み込まれてしまった経験はありませんか?


私、前田壮一の場合、逆に「絶対に渡るもんか!」なんて思ってしまう、天邪鬼な気質なのですが、確かに赤信号であっても全く車の通過しない交差点なんて多々ありますし、たまに「車も来ないのに馬鹿らしい・・・」なんてこともありますよね。


ちなみにこの「ハーディング効果」、海外の誰それハーディングが発見したから、この名前になっているなんて思っていたら大間違いで、実は英語で「Herding」、日本語に訳すと「(動物の)群れ」を意味するのです。


しかし、このハーディング効果、考えようによっては、周りの人と同じ行動を取ることによって安心し、同調しようとするのですから「平和」的発想だということも言えそうですが、逆にこれが悪い方に向かってしまうと、狂信的にもなりかねませんので、何事にも自分の意思をしっかりと持っておきたいものです。



モンティホール問題

「人は合理的に行動する」
この考え方は、これまでの伝統的な経済学の考え方です。


100円のレタスと200円のレタスがあった場合、「経済学」においては迷うことなく「100円のレタス」を選択します。


しかし、実際に買おうとした時に、なぜか人々が「200円のレタス」をどんどん買っていきます。


こうなってくると「なぜ200円のレタスが売れるんだ??」なんて思いが浮かんできますよね。


もし誰もいなければ、迷わず「100円のレタス」を購入したのに、他の人がこぞって「200円のレタス」を購入していた場合、人によっては「200円のレタス」を買ってみようかな??なんて思いがよぎります。


経済学においては絶対に有り得ない行動を、実際に人は起こしてしまう・・・
これが行動経済学で、人の行動は学術だけでは判断できないものなのです。


モンティホール問題

目の前に3つの箱があって、その中のひとつには「あなたの欲しいもの」が入っていて、その他は空っぽとなっています。


あなたは、この3つの箱からひとつを選びます。


そうすると、箱の中に「あなたの欲しいもの」を入れた人が、残りの2つの箱のうち、空っぽになっている箱を一つ開けてくれます。


そうすると、箱は「あなたの選択した箱」「中身を知っている人が開けなかった箱」の2つが残ることになります。


そこで、改めて2つの「箱」の中から、ひとつを選んで良いことになります。
そうなった場合、あなたはどうしますか?


A.箱は変えない(最初に選んだ箱のまま)
B.箱を変える(最初に選んだ箱を止める)


この問題は、確率論の有名な問題の一つで、モンティ・ホールのジレンマと呼ばれることもあって、直感的な答えと厳密な確率に則って導き出された答えが異なるという事例です。


さてこの答えなのですが「選択を変更した方」が当たりやすくなります。
つまり正解は「B」。
その当たる確立たるや2倍の差も出てくるのだそうです。


しかしながら、多くの場合、人は「A」の「箱を変えない」という判断を下すのだそうです。


不思議ですよね。


考えようによっては「箱を変えるか、変えないか」の2つの選択しかないのですから、統計的に「変える」と「変えない」の判断は50%になっても良さそうで、しかも確率的には「変える」ほうが2倍も当たる確率が上がるのですから、不思議な結果としかいいようがありません。


恐らくは、自分の選んだ直感を信じているのか、確率について考えるのが面倒くさいという心理なのかどうかはわかりませんが、これこそが行動経済学を学んでいく上で面白いところなのかも知れませんね。