前田壮一の行動経済学入門

経済学と心理学の中間に位置すると言われる行動経済学について前田壮一がしっかりと学んでいきたいと思います。

ナッシュ均衡

現代のゲーム理論を理解するためにはナッシュ均衡という概念がキーコンセプトなのだそうです。


そもそもゲーム理論においては「個々の主体は自分の利益を最大化するよう意思決定を行う」ことが前提とされていて、個々の主体は自分の利益が最大になるような行動、つまり「最適反応」を取ります。




そしてゲーム理論においては、ゲームプレイヤーがそれぞれに別の戦略をとったとしても利得は増えないと判断したとき、各プレイヤーは戦略を決定し、他に戦略に変更しようとしなくなります。
このことを「ゲームの解」と考えるのですが、ゲームには均衡点が必ず存在するという考え方があり、その考え方を「ゲームの均衡」といって、ゲームの均衡点においては、それ以外の点では利得が減ってしまうため、ゲームに参加しているプレイヤーは戦略を変えようとしません。


つまり、この均衡点が「ゲームの解」となるのです。
ですので、有効な戦略を決めるためには、いち早くナッシュ均衡を見抜くことが大切なのだそうです。


なんだか難しそうですが、乱暴に言ってしまえば、自分自身のためだけにもっとも利得となる「ゲームの解」を求めたとしても、どこかの部分で、それ以外の思惑、つまり別のプレイヤーの意志により、望んでいる方向へと進まなくなってしまうポイントが生まれてきます。


別のプレイヤーはその時点で利得を得ないわけですから、こちらの思惑に付き合ってくれるわけがありませんよね。


つまり複数のプレイヤーたちがもっとも利得を得られるポイントのことを「ナッシュ均衡」と考えたほうが良く、性質上1つの解ではなく複数存在することもあります。
また、その反対に、解が常に存在するということもなく、プレイヤーが多ければ多いほど、その「答え」を導くのが難しくなるでしょうね。



ゲーム理論について

行動経済学は、人間は不合理な行動をするという観点で経済を見ることですが、適切な意思決定や戦略的思考に有効であるゲーム理論というものがあります。


ゲーム理論は、「プレイヤー」「戦略」「利得」という3つの要素によって構成されたものを「ゲーム」と考え、この枠組の中で捉えられるものをゲーム理論の対象として考えるもので、ゲーム理論の中に出てくる「プレイヤー」は合理的に行動を起こすものとして定義されています。



合理的な行動というのは、すなわち、十分な推理力を持ち、正しい行動を起こし、考え違いや思い違いなどを起こすことなく、自分の利得が最大となるような行動を常とし、損するようなことはしません。


ですので、このような前提があることによって、すべてのプレイヤーがどのような行動を起こすのかが予測することができ、戦略を練ることができるのです。


まぁ、行動経済学と真逆の位置にある学問ではありますが、こちらもなかなか面白いものでありますし、共通点などもあるようですから、少しずつ勉強していきたいと思います。

アンダーマイニング効果

自発的にやる気になっていたことにも関わらず、褒めすぎたり褒美を与えるなどした結果、かえってモチベーションが低くなってしまい、やる気を失わせてしまうことのことをアンダーマイニング効果というそうです。


例を挙げると、ボランティアでゴミ拾いをしている人に対して、金銭を渡してしまうと、その人は、次第にボランティアの気持ちが薄れていき、目的が金銭をもらうことになってしまったり、面白い話では、子供たちが壁に落書きをしているとおじいさんがその子どもたちにお小遣いを渡していったのだそうです。




それが何回か続いた後「お金がなくなった」といって、お小遣いを挙げることを止めたそうです。
すると、子どもたちは、落書きする意欲がなくなり、ついには落書きをしなくなったのだそうです。


つまり、好きでやっていた行動だったものが、報酬を与えられることによってやる気がなくなってしまう現象のことをアンダーマイニング効果というのです。


まぁ、これよくあるのが「好きなことを仕事にするのは良くない」ということではないでしょうかね?


よく人のことをみて「好きなことを仕事にしている人っていいよね」なんて羨ましく思ったりするものですが、実はそれは楽しいことではなかったりするんですよね。


つまり、その目的が「楽しむこと」から、報酬を与えられることによって「報酬をもらうこと」へ移行していくわけで、「楽しん」でいることなのに「報酬」をもらえないことに対する不満が出てくるわけです。


まぁ、この世の中「お金じゃない」と言い切りたいところですが、残念ながら「金」に対して私達の生活は支配されているんですよね。