前田壮一の行動経済学入門

経済学と心理学の中間に位置すると言われる行動経済学について前田壮一がしっかりと学んでいきたいと思います。

アンダーマイニング効果

自発的にやる気になっていたことにも関わらず、褒めすぎたり褒美を与えるなどした結果、かえってモチベーションが低くなってしまい、やる気を失わせてしまうことのことをアンダーマイニング効果というそうです。


例を挙げると、ボランティアでゴミ拾いをしている人に対して、金銭を渡してしまうと、その人は、次第にボランティアの気持ちが薄れていき、目的が金銭をもらうことになってしまったり、面白い話では、子供たちが壁に落書きをしているとおじいさんがその子どもたちにお小遣いを渡していったのだそうです。




それが何回か続いた後「お金がなくなった」といって、お小遣いを挙げることを止めたそうです。
すると、子どもたちは、落書きする意欲がなくなり、ついには落書きをしなくなったのだそうです。


つまり、好きでやっていた行動だったものが、報酬を与えられることによってやる気がなくなってしまう現象のことをアンダーマイニング効果というのです。


まぁ、これよくあるのが「好きなことを仕事にするのは良くない」ということではないでしょうかね?


よく人のことをみて「好きなことを仕事にしている人っていいよね」なんて羨ましく思ったりするものですが、実はそれは楽しいことではなかったりするんですよね。


つまり、その目的が「楽しむこと」から、報酬を与えられることによって「報酬をもらうこと」へ移行していくわけで、「楽しん」でいることなのに「報酬」をもらえないことに対する不満が出てくるわけです。


まぁ、この世の中「お金じゃない」と言い切りたいところですが、残念ながら「金」に対して私達の生活は支配されているんですよね。


医療現場の行動経済学

医者と患者双方がよりよい意思決定をするうえで役立つ一冊!


医療現場での「決められない」「先延ばし」はなぜ起こってしまうのか?
 行動経済学を用いて理論的背景とその解決策が示されています!

医者「なぜ患者さんは治療方針を決められないのか」
患者「なぜお医者さんは不安な気持ちをわかってくれないのか」
人間心理のクセがわかれば、溝は埋められる!


「ここまでやって来たのだから続けたい」
「まだ大丈夫だからこのままでいい」
「『がんが消えた』という広告があった」
「本人は延命治療を拒否しているが、家族としては延命治療をしてほしい」
「一度始めた人工呼吸管理はやめられない」
といった診療現場での会話例から、行動経済学的に患者とその家族、医療者の意思決定を分析。
医者と患者双方がよりよい意思決定をするうえで役立つ一冊!
シェアード・ディシジョン・メーキングに欠かせない必読の書。


しかし、医療分野にまで行動経済学は入ってくると、ちょっと怖いなぁ。
できれば医療などは合理的であって欲しいものだが・・・。


現在志向バイアス

行動経済学には「現在志向バイアス」と呼ばれる理論があって、これは「未来の利益よりも目先の利益を優先してしまう心理のことで、以下のような質問があったとき、あなたはどちらを選びますか?


・今もらえる5万円
・1年後にもらえる7万円


一般的には「今からもらえる5万円」を選択する人が多いようで、その理由というのが、未来の喜び(7万円を手にする)を人はなかなか想像しにくく、逆に、目の前の利益が行動に影響を与えてしまうからなんです。


この現在志向バイアスに関する有名な実験としてマシュマロの実験があり、この実験は、
子供をマシュマロが1個だけ置いてある部屋に入れ、「帰ってくるまで食べなければマシュマロを2個あげる」と告げ、どのような行動を起こすのかを調べる実験なのですが、大抵の場合、2個のマシュマロをもらう方が価値があるにもかかわらず、子供は目の前の甘さの方を選ぶのだとか。



この実験でよく話題となるのが、老後の資金の積立で、老後資金といった将来の目標に向かって貯金を続けることが難しいのは、このバイアスのせいなのだそうですよ。


日本の場合、年金があるからいいやなんて考える人もいますが、年金だけで暮らす60歳以上の無職世帯は毎月4~5万円の赤字というデータも出ていますし、若いうちから老後のための資金は確保しておいたほうがいいでしょう。